こんにちは。
皆さん、突然ですが、PDFってご存知ですか?
なんとなく使っている、送られてくるという人も多いのでは?
印刷会社ではこのPDF、めちゃくちゃ重宝しています。むしろPDFなくして印刷会社無し!
・・・というのは言い過ぎですが、本当に大事なファイル形式であるPDF。
わかりやすくご紹介します!
●PDFってなんの略?
Portable Document Format(ポータブル ドキュメント フォーマット)
よくわかりませんね・・・。直訳すると「持ち運べる資料形式」なんとなくわかるような、わからないような・・・。
●どういう特徴があるの?
・レイアウトそのまま!
なんといっても書き出したPDFファイルは元データそのままのレイアウトで表示したり印刷ができるというのが最大の特徴。写真も埋め込まれて、フォントも維持できるので、寸分違わず同じに見えます。PDF以外のPC間でやりとりするとWINDOWSとMACとの違いや、ソフトのバージョン違い等が原因でどうしても体裁が崩れたり、写真が表示されなかったり、文字化けしたりと起きてしまいます。それがありません!
・セキュリティ設定できる!
Word等もできますが、文章にセキュリティの設定が可能。機密性の高い文章ファイルにも使えます。
・注釈やリンク設定など機能を追加できる!
PDFのファイルにリンクを貼ってサイトに飛ばしたり、しおりをつけて後で見返しやすくしたり、注目してほしい部分に注釈を入れたれたりと多彩な機能が追加できます。
・フォームも作れる!
入力フォームのように文章を打てるように設定できます!入力したらそのまま印刷も可能なので、フォーム機能でいろんなフォーマットを作れます。
・ファイルサイズを圧縮できる
解像度等の細かな調整ができるので、メールで送りたい場合などにデータを軽くすることができます!
●そもそもなぜに印刷会社向け?
特徴にもある「レイアウトそのまま!」が印刷会社にとってめちゃくちゃ重要なのです!お客様からデータを入稿していただく際に様々なフォーマットに対応はしていますが、どうしても起きてしまうのが「写真の入れ忘れ」「文字のアウトライン忘れ」「CMYK変換忘れ」といった「忘れ3兄弟」が登場します。そうなると、都度データチェックをして、どのページのどこがおかしいかをお伝えする形になりますが、すぐに連絡がつかなかったり、修正がすぐにできず入稿が遅れたりする恐れもあり、最悪、印刷予定が遅れ、納期遅延ということも・・・。それがPDFなら、指定のPDFの書き出し方法で書き出すことで解消されます!つまり、レイアウトそのままでそのまま印刷ができるというのが最大のメリットなのです。
●PDFっていろいろ書き出しの種類があるけど??
Illustrator等で「PDFの書き出し」をすると 「ADOBE PDFプリセット」という項目にいろんなPDFの書き出し規格が出てきますが、一般的によく使われる規格は「PDF/X-1a」。300dpiでの解像度書き出し、フォントも埋め込み、RGB画像や特色指定しててもすべてCMYKに強制変換されるという、結構強引に印刷仕様に合わせる規格です。その分これを選んで書き出してエラーがでなければ基本的に入稿オッケーなのですが、1つ気をつけないといけないのが、透明効果を使ったデータは極稀に白い筋のようなものが入ってしまう事が・・・。これはもうPDF/X-1aの仕様なので仕方ないのですが、これを回避するためにオススメする規格は「PDF/X-4」!これはPDF/X-1aの後で開発された規格なので似て非なるものなのですが、そのかわりにPDF/X-4はRGB画像は変換されず、特色もそのまま特色として判断されるため、データ入稿の際はその点に気をつける必要があります。
といっても、印刷会社によっては推奨する規格は異なりますので、入校前に必ず確認してください!
といった感じで、PDFを語りましたが印刷用以外にも超万能なフォーマットなので、皆さんの最適な使い方でお使いください!